2014/01/05

表板の接着



ホワイトヴァイオリンのセットアップ 目次

内側の作業も一通り終わった!?ので箱を閉じます。




まずは接着面を磨きます。前回接着していた膠が残っていたり、その後の作業で汚れが付いていたりすると、それだけで接着力が低下します。

ヤスリやハンドサンダーを使い、それらを取り除きます。この時、接着面を斜めに削ってしまわないように注意が必要です。






接着面が綺麗になったらいよいよ膠の準備です。以前の剥がれ補修と同様に膠小さじ1に対して水大さじ2で調合しました。結果的には、この程度の濃さで充分に接着できますし、表板は今後の不具合如何によっては剥がす作業が発生する場合もあるので、あまりにも濃い膠で強固に接着しない方が良いと思います。


膠を湯煎すると同時にヴァイオリン本体をドライヤーを使って念入りに温めておきます。表面はすぐに温まりますが、これではすぐに冷えてしまい何の意味も無いので、木の内部までじっくり温めます。

こうすることで膠を塗ってから固まるまでの時間を稼ぐことができます。また、そういう意味では室温も高い方が良いですし湿度も高い方が望ましいです。(常識的な範囲で)





準備ができたら接着箇所に膠を塗っていきます。ここからは手早く作業する必要があります。


膠を塗る順番は次の通り
①ブロック6箇所:温まったブロックに膠を染み込ませるように
②表板の淵
③側板の淵:ブロックに染み込まなかった分も塗り広げる



膠を塗り終わったら板を合わせてクランプで固定します。膠がはみ出てきますが、これは完全に乾いてからナイフやスクレーパーで簡単に剥がせるので、貼り合わせた時点では触らない方が良いでしょう。

クランプで表板を固定

クランプは端から順番に固定するのではなく、ブロック部を先に固定してから間を留めていきます。いきなり本番よりも、膠をつけずにクランプだけで練習した方が良いと思います。




そして4時間乾かしたらクランプを外します。

見方によっては元に戻っただけですが・・・

とりあえず箱に戻ったのでほっと一息です。


道具・材料リスト

膠(小さじ1)
クランプ ・・・・・・・・・・・・ 100円×24個






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